2020年11月20日(金)の日経新聞朝刊にコロナ下でテレワークが拡がることによるストレス調査の記事がありました。
アドバンテッジリスクマネジメント社が調査したものです。
結果は昨年に比べて「若手(25歳以下)だけ高ストレス者数が増加」し、それ以外の年代は低下しているようです。
今回はこの調査結果内容と、状況改善するためのアクションアイデアを紹介します。
若手ストレス要因の上位5位
調査結果で若手ストレストップ5は以下の要因でした。
- キャリアへの配慮
- 役割・責任の理解
- 気分転換行動
- 同僚からのサポート
- 仕事への自信
上記要因で、全年代ランキングでトップ5に入っているのは、3位の「気分転換行動」だけでした。
ちなみに「気分転換行動」は全世代のストレス要因の1位です。
在宅勤務が続き、外に出る機会が減ったり、日常と仕事の境目が分かりづらくなると気分が滅入るというのは、全世代共通のようです。
状況の具体化
上記要因が若手のストレスになる理由を考えると、以下の若手層の環境がイメージできるます。
- まだ仕事はじめたばかりで右も左もわからない
- これから自分のキャリアを築き上げていきたいという希望に溢れている
- 一人で働く中、何を努力したらいいかわからない
- 時間を無駄にしている気がする
- 権限もないので勝手なことはしにくい
この感覚が、年齢を重ねることに少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
- だいたい仕事のポイントは抑えている
- 自分ができることを出来る範囲でやっていこう
- 自分のキャリアは何とかなる、または諦めている
- 自分の裁量でガンガン勝手にやっちゃお
経験やキャリア形成への指針が固まっていくにつれて、若手が感じるようなストレスは減っていくように思います。
対応アイデア:業務の棚卸とキャリア面談
このような状況においては、以下のような環境を整備したいです。
- 全員が気分転換行動取れる余裕を持つ
- コロナ下でも若手がキャリアに対して目標感を持ち、それに向けて日々の時間を使える
そのためにも、現状をちょうどよい機会と捉えて一度業務を棚卸・再アサインし、併せてキャリアについて話してみるのはどうでしょうか。
幹部が業務を変えることにオープンになる
新しい環境における新しい仕事のやり方を進めるために、会社・幹部としても大胆な見直しを許容する姿勢を示すことが第一歩になります。
マネージャーが業務を再構築する
今やっている仕事の内、本当に必要なもの、辞めてもいいもの、やり方を変える物(部下に下すもの)を洗い出します。
そして、新しいプロセスにおいて、若手にどのような役割を担ってもらうかも考えます。
会社の承認も得ながら新しい仕事のやり方を整理します。
マネージャーと若手の対話
マネージャーは若手と新しいプロセスについて話す場を設けます。
若手とマネージャーが対話するポイントは以下の点です。
- 業務上与えられる役割と若手に期待していること
- 若手が考えているキャリアと会社に期待していること
- 目指すキャリアと業務の繋がり、必要な担当事項の修正
- キャリアに向けて中長期的に伸ばしたい能力
- 伸ばしたい能力のために日々できる具体的な努力
本対話で得たいのは、「日々の目標感」です。
英語、簿記、読書、運動、執筆、何でも良いですが、日々具体的に行動可能で、続けたら自分のキャリアにとって意味がありそう!と思えるものを一緒に見出すのが重要です。
会社として考える業務目的を理解し、その業務と自分の成長との接点を見出し、加えて具体的な日々の勉強・活動目標が得られれば、若手のストレスは軽減されると思います。
マネージャーも気分転換
自らの業務を整理することによって、気分転換する余裕を生みだします。
そしてリフレッシュすることで、定期的に若手の業務とキャリアについて考える時間を増やせるのが理想です。
また、生まれた余裕で新しい業務に挑戦することができれば、組織の新陳代謝が進んで組織の力が向上するループが生み出せるかもしれません。
まとめ
コロナ下は一度無駄な業務や組織内の役割を見直すいいチャンス
役割を明確にしながら業務を効率化することで在宅勤務のストレスを減少