成果を上げる人って、どういう人なんだろうか
組織で働いていると、ガンガン成果を上げる人とそうでない人がいます。
どういう特徴を持った人が成果を上げられるのか、また自分が成果を上げるためにはどういう行動が必要なのか、気になるところです。
今回は書籍「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」を元に、成果をあげるために必要なことについて考察します。
結論:全て自責で受け入れる勇気
本書ではAI分析の結果、成果をあげるTOP5%の社員と、その他95%の社員の違いを示しています。
様々な行動や特徴が記載されていますが、その違いを分析していくと根本には仕事に対する姿勢の違いが浮かび上がってきます。
成果を上げる人は、仕事について「自分が主体的にやっていて、結果は自分の責任」という姿勢が浮かび上がります。
一方、それ以外の人は「なるべく迷惑かけないように一生懸命頑張ろう」という人物像が見えます。
トップ5%社員の行動
トップ5%は「自分主体かつ自分の責任で行動できている」という共通点があると感じました。
以下は、本書で記載されているTOP5%社員の特徴の一部です。
自ら目標設定を行う
成果を上げる人は「達成感」を求める傾向があるようです。
そのため、自ら目の前の仕事から何を得るのか、何ができたら自分にとっての成功であるのか、その目標を自ら設定します。
目標設定することで自分のコミットする結果責任と成果を明確にします。
そして目標と現状のギャップを捉えることで成果と達成感を得るように行動します。
自分の弱みを見せることができる
5%社員は達成感を得るために情報や知識の習得に貪欲です。
そして、人から情報を得るには「心理的安全性」=安心して話せる環境が最も重要であることを理解しているようです。
心理的安全性を築くには、自らが弱みを見せる必要があります。
TOP5%社員は謙虚かつ正直に自分の状況を開示することができ、新しい情報を得て、目標達成に向けて動きます。
自分のプライドよりも結果責任の達成を重視した行動ができるのがTOP5%社員のようです。
「心理的安全性」については以下の記事をご参照ください。
失敗を恐れない
TOP5%社員であっても失敗はあります。
むしろ挑戦している分、TOP5%社員のほうが失敗は多いかもしれません。
しかしTOP5%社員は、「失敗は全て次につなげる学びだ」と考えることができるようです。
この思考に至るのも、結果責任へのコミットメントの表れだと考えられます。
行動を起こすのが早い
TOP5%社員は行動を起こすのが早いです。
上記通り失敗を恐れない特徴があるため、行動して何か自分に起こってしまうことに躊躇が無いためだと思います。
また、何か問題があった際には、炎上する前に初動として単独行動ができる特徴もあります。
「まずは組織に状況報告して、行動する承認をもらって、」とやっていれば、個人として失敗することはありませんが、状況を悪化させることはありえます。
一方、成果を上げる人々は、まずは組織は置いておいて、自分の判断でベストだと思う行動を迅速にとることができます。
95%の社員の行動
一方その他95%社員の行動から浮かび上がる共通点は「とりあえず一生懸命頑張る。結果についてはわからない」というものです。
他者から責められないために自分の責任を果たそうとしますが、その責任は「とりあえずやることはやった」という責任です。
言われたことについて自分のやるべきことは最善を尽くしたというものです。
「最終的な結果は天のみぞ知る」と考え、結果責任は避けるような行動が多いように感じられます。
以下は、本書で記載されている95%社員の特徴の一部です。
作業充実感に浸る
95%社員は、結果の達成感よりも、過程における「忙しくやることがいっぱいあること」に満足感を得る傾向にあるようです。
これは「成果から目をそらし、とりあえず自分のやることは頑張っている」ことを示しているように思えます。
フィードバックを避ける
TOP5%社員が、否定的な意見を含めて目標達成のために積極的に他人に意見を求めるのに対して、95%社員はフィードバックを避ける傾向にあります。
これは、「失敗している」という状況を確定的にせず保留したいという気持ちや、そもそも結果に対する責任が希薄ということを表しているのではないかと考えています。
休日休まない
95%社員は休むのが苦手なようです。
これは「休む暇があったのにこの成果か」と言われることに対して、「休みもなく働きました」という抗弁の想いも含まれているのではないかと推測しています。
TOP5%社員は、休みを有意義に休み、新たなアイデアを得て、またフルパワーで働くという違いがあります。
常にメールチェック
95%社員は常にメールをチェック・返信して、その重要度に関わらず打ち返しているようです。
よって、日々の時間は埋まりますが、本当に重要な課題に取り組む時間を確保できていないという状況が生まれてしまいます。
膨大な資料を魂込めて作る
95%社員は、長時間かけて膨大な資料を魂こめて作るようです。
これも「ここまでやってました」という抗弁で、結果に対するコミットメントから現れる行動ではないと思えます。
また、物事の優先順位・優先度・上司や顧客のニーズが理解できていない(しようとしていない)ともいえます。
どうすれば勇気を持つことができるのか?
このように、95%社員は総じて「上司(他人)から、どのように評価されるかに対して、最大限頑張っていることを証明しよう」という心理が見えるの対して、
TOP5%社員は「まず自分が何を達成するのか」を強くこだわっているように見えます。
別の見方をすると、TOP5%社員は、あまり人からどう評価されるのかについて恐れがないように見えます。
どうすれば、このような強い心を持つことができるのでしょうか。
その答えの一つは「自分の軸を持つ=働く目的を持つ」ことにあると思います。
なぜ働いているのか?という問いに対して、自分の内側と繋がる何かがあれば、それが自分の軸となり、他者の評価より自分と組織の成長を考えられるようになるのではないかと考えています。
「自分の働く想い>他者からの評価」
という状態ができれば、成果をあげる社員の強さを手に入れられると思います。
また、以下の記事の通り、自分の軸が強くなると他者との信頼関係も強固になるという効果があります。
この信頼関係が更なる成果に繋がり、更に成長欲求が刺激されることも考えられます。
まとめ
仕事で成果を上げる人は、以下のポジティブループが回っている。
【参考書籍】